
お米の価格が上昇、その背景とは?
近年、私たちの食生活に欠かせない「お米」の価格が上昇しています。その背景には、天候不順や自然災害による収穫量の減少、原油高騰に伴う物流コストの増加、さらに高齢化による農家の減少など、複数の要因が重なっています。特に2024年から2025年にかけては、過去数十年に例を見ないほどの価格上昇が報告され、家計を直撃しています。
このような状況の中で、私たちは「主食」を見直す必要に迫られています。パンや麺類といった選択肢もありますが、今注目を集めているのが「米粉(こめこ)」です。
米粉とは?お米とどう違うの?
米粉とは、その名の通りお米を粉状に加工した食品素材です。お団子やせんべいなど伝統的な和菓子に使われてきた一方、パンや麺、スイーツにまで用途が広がっています。「小麦粉の代用品」として注目されがちですが、実は「お米の代用品」としても非常に有望な存在なのです。
米粉が主食として優れている3つの理由
1. 保存性が高く、無駄が出にくい

精米されたお米は湿気や酸化に弱く、長期間保存するには工夫が必要です。一方、米粉は乾燥しており、密封保存すれば長期間の保存が可能です。非常食や備蓄としても重宝されており、フードロス削減にも貢献します。
2. 調理の幅が広く、現代の食生活にマッチ



米粉は水と混ぜて焼くだけで「米粉パンケーキ」や「米粉ガレット」が作れるなど、手軽に使えるのが魅力。さらに、米粉パンや米粉うどん、米粉パスタなど、炭水化物を中心とした主食に変身させることができます。小麦アレルギーの人でも安心して食べられるのも大きな利点です。
3. 国内農業支援と食料自給率の向上につながる
米粉は、これまで食用としては需要が低かった「加工用米」や「古米」なども活用できます。これにより、休耕田の有効利用や農業の持続可能性向上にもつながり、日本の食料自給率の改善に貢献します。つまり米粉を選ぶことは、私たちが日本の農業を支えることにもなるのです。
実際の食卓にどう取り入れる? 米粉活用のヒント
スーパーやネット通販では、米粉を使った様々な商品が手に入るようになっています。
• 朝食に:米粉パンや米粉ホットケーキミックス
• 昼食に:米粉麺(グルテンフリーのラーメンやフォー)
• 夕食に:とろみづけや天ぷら衣に米粉を使用
また、自宅で料理をする人は、米粉を使って簡単なクレープやお好み焼き、スープのとろみづけなどにチャレンジするのもおすすめです。
これからの主食は「選ぶ」時代へ
お米の高騰をきっかけに、私たちは「主食とは何か?」を見直すタイミングに来ています。
米粉は決して「代用品」ではなく、未来の主食の選択肢の一つとして十分なポテンシャルを持っています。
「主食=炊いたお米」という固定概念にとらわれず、米粉を日常的に取り入れてみてはいかがでしょうか? 家計にやさしく、調理の幅も広がり、日本の農業も応援できる。そんな米粉を、これからの暮らしにもっと活用していきたいですね。