2025年、わたしたちの「当たり前」がまた一つ変わります。
お店でクレジットカードを使うとき、これまでレシートに「サイン」を求められることがよくありましたよね。でも、それがいよいよ４月１日で廃止されるという発表がありました。
「えっ、サインしなくなるってどういうこと？」
「代わりにどうやって本人確認するの？」
「何か困ることはあるの？」
今回は、そんな疑問に答えるべく、クレジットカードのサイン廃止が私たちの暮らしにどう影響するのかを、一般の消費者目線でわかりやすく解説していきます。
サイン廃止の背景：なぜ今、サインをなくすの？
そもそも、クレジットカードの「サイン」は何のためにあったか覚えていますか？
それは、カードの持ち主が本当に本人であるかを確認するための手段でありカード裏に書かれたサインと、支払い時に書いたサインを店員さんが見比べて、本人確認をするという仕組みです。
ところが最近では、こういったサイン確認が形式的になっていて、実際にはほとんどチェックされていないのが現状。さらに、クレジットカードの不正利用が年々増加し、セキュリティ強化が求められるようになってきました。
加えて、クレジットカードの技術も進化しています。いま主流なのは、カードに埋め込まれたICチップと、4桁の暗証番号（PIN）による本人確認。これにより、サインよりも高い安全性が確保できるようになりました。
また、「タッチ決済」や「スマートフォン決済」など、サインを必要としない支払い方法も一気に普及してきたことから、「もうサインは不要では？」という流れが業界全体で加速したわけです。
日本ではいつから？具体的にどう変わるの？
日本では、2025年4月から原則として、クレジットカード利用時のサインによる本人確認が廃止されます。
これまでは、「暗証番号を忘れた」などの理由で、代わりにサインで決済できる仕組み（通称：PINスキップ）も許されていましたが、それが原則として使えなくなるというわけです。
今後の支払いの流れ（ICカードの場合）
① ICチップ付きクレジットカードを端末に挿入
②「暗証番号をご入力ください」と表示される
③ 4桁の暗証番号を入力して認証完了！
「サインしてください」と言われる場面が、今後は「暗証番号の入力お願いします」に変わるのです。
サイン廃止による私たちへの影響
暗証番号の入力が基本になる
今後、サインに代わって本人確認の主流になるのが暗証番号（PIN）です。
「このカードは自分のものである」と証明する手段が、サインから暗証番号に切り替わることになります。
そのため、「暗証番号を忘れた」「設定していない」という方は、今のうちに確認しておくことが大切です。
サインの文化がなくなる
レストランで伝票にサラッとサインをして帰る…という、ちょっと“スマート”な会計スタイルも、徐々に姿を消していきます。
「なんだかちょっと寂しい」と感じる方もいるかもしれませんが、その代わりによりスピーディで安全な支払い方法が増えていくと考えると、時代の流れとして自然な変化とも言えますね。
タッチ決済はそのままOK（1万円未満）
よくある勘違いですが、すべてのカード決済で暗証番号が必要になるわけではありません。
たとえば、コンビニやスーパーなどで1万円未満の支払いをタッチ決済で行う場合は、今後も暗証番号もサインも不要です。
これまで通り「ピッ」とかざすだけでOK！
コンビニで１万円以上の支払いでは
カードの所有者の確認の為に暗証番号入力が求められることも
あるので注意が必要です。
サイン廃止のメリット
● 決済が早くてスムーズ
サインを書く手間が省けることで、会計の時間が短くなります。特に混雑しているレジでは、これは大きなメリットですよね。
● セキュリティが向上する
サインはどうしても「真似されやすい」「確認されにくい」という弱点がありました。
筆者も急いでいる時にサインを書くのにミミズみたいな字になります。
一方、暗証番号は他人にはわかりづらいため、不正利用のリスクがグッと減ります。
本当に急いでいる時は、酷い字になるので店員さんには申し訳なかったです。
● スマホ決済との相性が良くなる
今後は、スマートフォンの顔認証や指紋認証と連動した決済がますます主流になると予想されます。
サイン文化がなくなれば、こうしたデジタル本人確認との統一が進み、さらに便利で安全なキャッシュレス社会が実現されていくことでしょう。
デメリットや注意点はある？
● 暗証番号を忘れると使えない
サインに頼っていた方にとっては、これは大きな変化かもしれません。
いざというときに「暗証番号なんだっけ…？」となってしまうと、カードが使えないこともあります。
● 高齢の方など、慣れていない人にはハードルかも
これまでサインで済ませていた方の中には、暗証番号入力に戸惑う方もいるかもしれません。
ただ、店員さんもきちんとサポートしてくれますし、何度か経験すればすぐに慣れるはずです。
● 覗き見や入力ミスに注意！
暗証番号を入力する際は、周囲に見られないようにするのが鉄則。レジで入力するときには、手で隠すなどの工夫をしましょう。
今後の支払い方法はどうなっていくのか？
サインが廃止されたあとは、以下のようなより安全で便利な本人確認手段が主流になっていくと見られています。
• 暗証番号（PIN）入力
• タッチ決済（1万円未満ならPINなし）
• スマホ決済（顔認証・指紋認証）
• 生体認証付きクレジットカード（将来）
さらに、「カード番号やサイン欄が書かれていないクレジットカード」も登場しており、よりスマートで安全なカードデザインに進化しています。
まとめ：サインがなくても大丈夫。新しい支払いの形に慣れよう！
クレジットカードのサイン廃止は、安全性の向上と利便性の追求を目的とした、時代に合わせた自然な流れです。
「サイン文化の終わり」と聞くと少し寂しくも感じますが、私たち消費者にとっては、
• 不正利用を防げる
• 支払いが速くなる
• スマートな決済に移行できる
といった多くのメリットがあるのです。
これからは、「サイン」ではなく「PINコード」や「タッチ」、「スマホ」が当たり前の時代へ。
ぜひこの機会に、ご自分のカードの暗証番号を確認し、新しい支払いの形に慣れていきましょう！
